箔押とは漆が塗られた品物に漆を接着剤として金銀プラチナなどの箔を貼っていくことです。箔の大きさは普通3寸6分角(109ミリ)と4寸2分角(127ミリ)です。箔押の道具としては漆刷毛・拭き綿・箔ばし・真綿・払い刷毛などです。
箔を押す部分に箔押漆を塗り、拭き綿等で全体が均一になる様に拭いていきます。しかし、これは下地に塗ってある漆の乾き具合やその日の温度・湿度を察知し漆の種類や拭き具合、残し具合を考えなければいけません。この漆の具合が箔押のすべてと言っても過言ではなく『京の重押』といわれる艶をおさえたむっくりとした重厚な輝きに仕上げる根本です。「ぬぐい消粉仕上」という京都独特の技法は箔押を行い乾燥させた後、もう一度漆を塗り、拭き上げ今度は箔を粉にした特別のものをそのうえに蒔き『どびんとした』消粉独特の仕上を行うことで漆のムラや拭き綿などのスジを出してはいけないため非常に難しい技法ではありますが私共の一番得意とする技法です。では工程をご覧下さい。


【箔押用漆塗】
【漆荒拭き】
【拭き上げ】
漆刷毛で漆を箔押部分にまんべんなく塗る 拭き綿(荒目)で漆が堅くなる前に拭いていく 全体が均一に漆が残るように柔らかい拭き綿で拭き上げる
 

 


【箔押し】
【箔払い】
【完成】
漆を拭き上げた場所に箔をおしていく。 割れた場所は箔を裁断して押していく 押し終った所を払い刷毛で払ったり真綿でなでたりして重なり目を取り箔押面を均等にする





【乾燥】
全ての工程が終わった後『むろ』という湿度約80%の部屋に入れて箔押面を漆と空気中の水分との相互作用によって乾燥させる